突然の摘発

平成27年9月8日、大阪のタトゥーアーティスト・タイキ氏が、医師法違反の罪で罰金とする略式命令を受けました。
タイキ氏は、タトゥーを芸術として愛し、衛生管理を怠ることなく、これまで顧客からクレームを受けたこともありませんでした。そんなタイキ氏が、突然、医師法違反で摘発されたのです。

2実態にも時代にも合わない法解釈

今回、警察は、「針先に色素を付けながら、皮膚の表面に墨等の色素を入れる行為」は、医師法上の「医行為」にあたると解釈し、タトゥーを彫るには医師免許が必要だとしました。 しかし、タトゥーを彫るために、医師の免許まで必要でしょうか。衛生面の安全性は当然の前提ですが、私たちがタトゥーを入れる際に求めるのは、タトゥーアーティストの技術やセンスではないでしょうか。逆に、医師が彫るから安全だと言われても、タトゥーの技術やセンスが保証されない限り、誰もその医師に彫られたいとは思いません。
海外の先進国では、タトゥーを彫るのに医師免許まで必要とはせず、タトゥーに特化したライセンスを設けることによって、衛生面の安全性を確保しています。その上で、タトゥーを入れたい人たちは、技術やセンスを基準にして、多くの選択肢の中から自由にタトゥーアーティストを選ぶことができるのです。
また、近年、日本でも、多くのアーティストやスポーツ選手がタトゥーを入れています。そして、海外では、一般人でも多くの人がタトゥーを入れていますので、東京オリンピック開催にあわせて、タトゥーを入れた外国人がたくさん日本にやってきます。今回の摘発は、これらの時代の流れに逆行するものです。時代や実態に合わない法律の解釈を放置するのではなく、これを機会に、TATTOOに特化した法整備を導入して、適正な規制が行われるべきです。

日本のTATTOOの歴史

江戸時代、庶民の贅沢を禁じた奢侈禁止令の時代に『彫りもの』(“入れ墨”とは当時の刑罰の名称で、当時は“文身”や“彫りもの”という呼称が一般的)は明確に禁止されていました。
しかし身体を飾りたい半裸で仕事をする人々、駕篭かき、火消し、鳶、木場の労働者、河岸の者などによって、彫りものは無くてはならないもので、裃ををつけて登城する武士に対するささやかな叛逆であり、江戸っ子の矜持でした。
しかし公的な禁止令は明治政府以降も脈々と続いた為、刺青は細々と伝統的な技や絵柄をアンダーグラウンドで受け継いできました。そうした受難は、戦後、GHQによって『入れ墨禁止令が撤廃』されるまで続くことになります。戦後、禁止令が撤廃されたこともあって、戦後は任侠映画などによって多少ゆがんだカタチになりながらも市民権を獲得し、海外のタトゥーの流入によって爆発的なブームとなりました。
しかし、禁止令が撤廃されたはずの刺青でしたが、ある頃から『医師法違反である』という一部の勝手な解釈によって“犯罪行為”であるというレッテルが貼られていました。

タトゥー文化の危機

これまで警察は、暴力団が関係する事件は別として、純粋なタトゥーアーティストの活動については、摘発してきませんでした。ところが、今回、純粋なるタトゥーアーティストのタイキ氏を摘発しました。
このままでは、日本のタトゥーアーティスト達は、医師免許を取らない限り、活動ができなくなってしまいます。タトゥーを入れたいと思う方も、日本でタトゥーを入れられなくなってしまいます。
確かに、「タトゥー」、特に「イレズミ」と聞くと、反社会的な人たちを連想して怖いものとイメージする方はいらっしゃるかもしれません。しかし、タトゥーはファッションの一つとして、日本においても浸透しつつあります。
また、単なるファッションの域を超え、特別な思いを込めて、一生を共にする固い決意の表れとして入れる人も多くいます。例えば、大切な人の命日をタトゥーに刻み、その人への思いと共にその後の人生を歩んでゆくのです。
もちろん、ただ命日の日付を文字として刻むだけでなく、思いを乗せたデザインも必要です。そのためには、タトゥーアーティストの力が必要です。 これらの思いや表現を無視して、単なるイメージだけでタトゥーを排除してよいのでしょうか。
また、日本のタトゥー文化は、江戸時代から連綿と続き、技術の高さと芸術性ゆえ、海外からも高く評価されています。このようなタトゥー文化を、警察の突然の摘発によって消滅させてしまってよいのでしょうか。
時代にも実態にもそぐわない法律の解釈により、今、ひとつの文化が消滅しようとしているのです。

SAVE TATTOOING

タイキ氏は、日本のタトゥー文化を守るため立ち上がりました。文化の存亡をかけた戦いを1人の若者だけに背負わせる訳にはいきません。
これは、タトゥーを愛する私たち全員の戦いです。タイキ氏と共にタトゥー文化を守るため、ここに賛同者を募ります。
セーブタトゥーイング〟は、TAIKI氏の友人とお客様が中心となり発足しました。日本のタトゥー文化がアートの1つとして発展していくことを願い、表現の自由が尊重される事を願い、全国のタトゥーファンと共に力を合わせてタトゥーカルチャーを応援するプロジェクトです。TATTOOをそしてアートを通じて民族や国境を越え、ひとつの大きな愛で繋がり世界中のTATTOOファンが安心してTATTOOを楽しむ為の環境を提供します。
”セーブタトゥーイング”は日本を含め世界中のTATTOOとアートを愛する人たち全てがメンバーです。皆さんの声と皆さんの協力で世界は変わります。

皆んなの協力で手にできる自由があります

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